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2019 年度 実施状況報告書

プレート式蒸発器内における低環境負荷混合物の伝熱・流動特性の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K13935
研究機関東京海洋大学

研究代表者

地下 大輔  東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30708368)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードプレート式蒸発器 / 熱伝達 / 流動様相 / 二相流 / 可視化 / 混合冷媒
研究実績の概要

地球温暖化係数(GWP)の小さい次世代混合物に対応したプレート式蒸発器内の蒸発熱伝達および蒸発流動特性の実験的解明を最終目的とし,本年度はHFO系冷媒R1234ze(E)を試験冷媒に用いて,セレートフィンを内蔵したプレートフィン熱交換器内における上昇流および下降流の沸騰流動様相の観察および沸騰熱伝達率を測定し,沸騰熱伝達特性に及ぼす冷媒流動方向の影響について明らかにした.低流量条件において上昇流の場合には気相は連続的に流れる流量,乾き度条件において,下降流の場合には間欠的な流れが観察された.この流動様相の違いに起因し,低流量条件では下降流の熱伝達率は上昇流よりも低い熱伝達率を示した.流動様相および熱伝達特性に及ぼす冷媒流動方向の影響は,冷媒流量が大きくなると減少し,高流量条件では流動方向による熱伝達特性の違いはみられなかった.
次に,セレートフィン形状を変えて伝熱および流動観察実験を行い,熱伝達,流動様相および流動損失に及ぼすフィン形状の影響に関する検証を進めた.セレートフィンの設置方向により,気液二相流動様相に大きな差異がみられ,流動損失は増大するものの伝熱性能は向上することを確認した.フィン設置方向の影響は大きく,いずれの流量,乾き度,熱流束条件において熱伝達特性に違いがみられた.非共沸混合物の実験に関しては予備実験を行い,その結果を踏まえて局所温度分布の測定精度向上のために試験部の改良,製作に取り組んだ.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

混合物の温度分布の測定精度向上のための試験部の改良,製作に時間を要したものの,並行して純冷媒の沸騰熱伝達および流動特性に及ぼす冷媒流動方向およびフィン形状の影響の評価をほぼ達成できたため.

今後の研究の推進方策

非共沸混合物の温度分布測定のために改良,製作した試験部を用いて,今後は非共沸混合物の蒸発器内部での局所温度分布の測定に取り組み,非共沸混合物の蒸発器内部での伝熱・流動特性について検討する.また,得られた局所温度分布の結果に基づき,蒸発器内部での局所熱伝達特性について検討するとともに,2019年度までに得られた純冷媒の結果と比較することで熱伝達および流動特性に及ぼす非共沸性の影響について検証する.

次年度使用額が生じた理由

当初購入を検討していた消耗品の購入費用が抑えられたため.
次年度に計画している温度計測等に必要な消耗品費として使用する予定である.

研究成果

(1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 低GWP冷媒のプレート式熱交換器の流動沸騰特性に及ぼす流動方向の影響2019

    • 著者名/発表者名
      杉原弘太,地下大輔,井上順広
    • 学会等名
      第89回(平成31年)マリンエンジニアリング学会学術講演会

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公開日: 2021-01-27  

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