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2019 年度 実施状況報告書

非ガウス分布をベースとした緩衝設計理論の再構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K13964
研究機関地方独立行政法人大阪産業技術研究所

研究代表者

細山 亮  地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主任研究員 (10530074)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード尖度応答スペクトル / 振動試験 / 非ガウス / 包装 / 防振設計
研究実績の概要

昨年度は、包装品の固有振動数が製品応答加速度の尖度に及ぼす影響を明らかにするために、包装品の応答シミュレーションを実施し、非ガウス型ランダム振動が入力された場合、製品応答加速度の尖度は包装品の固有振動数によって増減することを明らかにした。
本年度は、昨年度シミュレーションで得られた結果を実験的に検証するために、ダミー包装品を用いた振動実験を行った。コーナーパッド緩衝材とアクリルボックスを用意し、それらを段ボール箱で包装しダミー包装品を作製した。ダミー包装品を振動台に固縛し、実輸送データを加振波形として振動台を上下方向に加振し、アクリルボックスおよび振動台に生じる上下方向の加速度を測定した。その結果、製品応答加速度の尖度が包装品の固有振動数によって異なり、昨年度行ったシミュレーションと同様の結果が得られることを明らかにした。
また、包装品の固有振動数が製品応答加速度の尖度に及ぼす影響を把握するための指標として、尖度応答スペクトルという概念を提案した。ここで、尖度応答スペクトルとは衝撃応答スペクトルと類似の概念であり、包装品を1自由度システムと想定し、ある入力波形が1自由度システムに入力された時の応答波形の尖度を固有周波数ごとに求めたものである。実輸送データに対して尖度応答スペクトル解析を行い、尖度応答スペクトルにより固有振動数が製品の応答尖度に及ぼす影響を把握することができることを示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は計画通り、ダミー包装品を用いた振動実験を行い、昨年度シミュレーションで得られた結果を実験的に検証することができたため、おおむね順調に進展しているとした。

今後の研究の推進方策

次年度は、尖度と加速度実効値の応答スペクトルを組み合わせることで、非ガウス分布を考慮できる新しい疲労評価指標を構築し、包装内容品の加速度実効値だけでなく応答尖度も考慮した緩衝材選定指針を提案する。

次年度使用額が生じた理由

今年度参加した国内学会に別予算を利用することができたため、差額が生じた。この差額は、実験に必要な試料や加速度センサの購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Development and validation of kurtosis response spectrum analysis for antivibration packaging design taking into consideration kurtosis2019

    • 著者名/発表者名
      Hosoyama Akira、Tsuda Kazuki、Horiguchi Shogo
    • 雑誌名

      Packaging Technology and Science

      巻: 33 ページ: 51~64

    • DOI

      10.1002/pts.2487

    • 査読あり
  • [学会発表] Kurtosis Response Spectrum Analysis for Anti-Vibration Package Design2019

    • 著者名/発表者名
      Hosoyama Akira、Tsuda Kazuki、Horiguchi Shogo
    • 学会等名
      29th IAPRI Symposium on Packaging 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] 包装品の固有振動数が製品に伝わる振動加速度の尖度に与える影響2019

    • 著者名/発表者名
      細山亮、津田和城、堀口翔伍
    • 学会等名
      日本包装学会第28回年次大会

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公開日: 2021-01-27  

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