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2018 年度 実施状況報告書

記述形式の自動変換に基づく異種データ・異種プログラムの柔軟な連携技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K13978
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

大谷 英之  国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, 研究員 (80639584)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード総合防災 / 異種データ連携 / 異種プログラム連携 / データ抽象化 / 疎結合 / 自動データ変換
研究実績の概要

総合的な防災・減災の実現には、都市の詳細な描像に基づいて地震・津波等の災害、経済への影響などを検討する幅の広い学際的な協力が必要である。一方で、都市のデータは増え続け、計算技術の進展も早い。各分野の専門家が個別に開発する異種のプログラム群や関連する異種のデータ群を柔軟に追加・取り替え可能な疎結合の状態で連携させる方法論が不可欠である。
この方法論の一つが「記述形式の標準化」であり、すべてのデータを標準化された汎用的な形式で記述することで、標準に対応したプログラム間のデータ連携を可能とする。しかし、この方法論は、目的に適合した記述形式を設計して利用することを阻害するため、特に高性能計算を利用する総合防災には不十分である。そこで、本研究では、一律的な形式でデータを記述する標準化に替わり、記述形式の自動変換に基づくデータの抽象化というより包括的な方法論に基づいて、異種データ・異種プログラム群を柔軟に連携させる技術を開発する。

本研究の目的を達成するため、2018年度までに、データの記述形式をデータの意味に基づいて自動変換することによって、通常はデータの記述形式によって制限されるプログラムの適用範囲を拡大させ、プログラムの再利用性を向上させるデータ処理プラットフォーム(DPP)の開発に成功している。地震・津波シミュレーションに実践済みであるが、DPPで取り扱うデータの種類は10のオーダに留まっている。これは、データの定義を手作業で登録しているからであり、XMLスキーマ言語などで定義された100~1000のオーダの種類のデータへの対応が重要である。2018年度は、XMLスキーマ言語などで記述されたデータ定義の自動登録を可能とするため、DPPに対して、追加すべき機能を検討し、データ定義を動的に追加可能とする機能強化を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

記述形式の自動変換を担うデータ処理プラットフォームの機能強化に、当初予定よりも時間を要し、本年度の達成目標であるXMLスキーマ言語などで記述されたデータ定義の自動登録の達成にまで至らなかったため。

今後の研究の推進方策

本研究の目的を達成するため、研究最終年度までに、一律的な形式でデータを記述する標準化の代表例として基盤地図情報で採用されている地理情報標準に基づくJPGIS(GML)形式を取り上げ、JPGIS(GML)形式のデータの定義(XMLスキーマ言語で記述されたもの)をデータ処理プラットフォームに登録し、また、種々の個別開発されたプログラムがもつ独自形式のデータとの間の変換を定義することによって、個別開発されたプログラム群を、JPGIS(GML)形式で書かれたデータを介して連携可能とする。

次年度使用額が生じた理由

研究の進展により、当初の想定よりもプログラム開発に要する費用が大きくなる見込みであり、購入を計画していた計算機の性能を落としたため。次年度にプログラムの開発の補助としての使用を計画している。

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公開日: 2019-12-27  

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