本研究では、メタルフリーのカーボンナノ材料やカーボンアロイを液相抵抗加熱プロセス(液相一段合成法)によって合成を試み、燃料電池やバイオセンサの電極材料として評価をした。特に炭素繊維基材であるカーボンペーパーに形成したカーボンアロイや特徴的な形態のナノ構造体は、カーボンペーパーの電極特性を効果的に向上させた。また、対照実験として化学気相成長(CVD)法による繊維基材へのカーボンナノ材料の合成も検討し、液相法とCVD法の共通点と相違点をまとめ、ナノ材料の生成メカニズムや、基材が表面に形成するナノ構造に与える効果を考察した。
|