ヘテロ金属を含むゼオライトを合成する際には,金属源由来のアニオンが共存することがほとんどであるが,共存アニオンが金属種の状態に及ぼす影響は未解明であり,共存アニオンを積極的に利用した合成法はこれまでにほとんどなかった.本研究では,添加フッ素がゼオライト骨格内Hf原子サイトの形成を促進し,活性点が増加するため高活性なHf-Betaが得られることを見出した.これまでに類似の共存アニオンの効果は報告されておらず,メタロシリケートゼオライトの合成に関するまったく新規な知見が得られただけでなく,これまでのフッ素を用いた合成において見過ごされてきた共存フッ素の効果について見直す転機となる可能性もある.
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