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2019 年度 実績報告書

組成が明確な二次元硫化物クラスターの幾何構造設計による機能創出

研究課題

研究課題/領域番号 18K14072
研究機関東京工業大学

研究代表者

高田 健司  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (90792276)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードクラスター / デンドリマー / イリジウム
研究実績の概要

原子数が十数個程度からなるクラスターはバルク物質とは異なる物性を示し、その物性はクラスターを構成する原子数に大きく依存する。クラスターの構成原子数は金属原子や合成法によって決まっており、1原子毎のクラスターの作製はほぼ実現していない。本研究では配位サイト数の決まった樹状高分子を用いて1原子毎に制御したIrクラスターの作製を目指し、令和元年度においては前年度に単離したイリジウム多核錯体を用いてIrクラスターの作製とそれらの水素発生反応の原子数依存性を見出した。
Ir多核錯体をカーボン担体上に分散担持し、水素雰囲気化で加熱還元することによりIrクラスターを得た。高分解能電子顕微鏡では1 nm程度の大きさの粒子が観察され、数nm程度の領域に原子が分散されていた錯体の電子顕微像との比較からクラスター化が進行したことが明らかになった。X線光電子分光およびX線吸収分光の結果から、生成したクラスターは部分的に酸化されていることが示唆された。作製したIrクラスターの電気化学的水素発生反応活性を調べたところ、バルクのIr粉末よりも高い反応活性を示し、Ir13核錯体から作製したIr13クラスターが最も高活性を示すことが分かった。
Ir多核錯体と同様の手法を用いて、デンドリマーを配位子とするRh多核錯体を合成できた。これらのIr多核錯体とRh多核錯体をリンカー分子を用いて組み合わせることで、Ir7核Rh7核多核錯体のボトムアップ合成に成功した。この錯体の水素雰囲気化加熱還元によりIr-Rh合金クラスターが作成できた。さらに作製したクラスターが同核数のIrクラスターより高い水素発生反応活性を示し、合金化による高活性化を見出した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 産業財産権 (2件)

  • [産業財産権] フェニルアゾメチン型デンドリマーの金属塩化合物集積体の合成とサブナノ粒子の製造方法2019

    • 発明者名
      高田健司、アルブレヒト建、柿沼純子、今岡享稔、山元公寿
    • 権利者名
      高田健司、アルブレヒト建、柿沼純子、今岡享稔、山元公寿
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2019-217178
  • [産業財産権] アルキルシェル構造を持つデンドリマ-の製造方法2019

    • 発明者名
      アルブレヒト建、梁天賜、高田健司、山元公寿
    • 権利者名
      アルブレヒト建、梁天賜、高田健司、山元公寿
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2019-216413

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公開日: 2021-01-27  

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