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2019 年度 研究成果報告書

半導体量子ドット電子スピンの完全ベル測定へ向けた研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K14079
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分28020:ナノ構造物理関連
研究機関大阪大学

研究代表者

木山 治樹  大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (80749515)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード量子ドット / 単一スピン計測 / 単一電荷計測
研究成果の概要

GaAs量子ドット電子スピンの完全ベル測定の実現を目指し、その基盤技術として多値スピン読み出しに取り組んだ。試料作製が難航し、多値スピン読み出しの達成までは至らなかったが、高忠実度の単一スピン読み出しなどの構成要素技術を確立した。また、スピン閉塞効果を用いたスピン一重項とスピン三重項の判別手法について、従来のスピン-電荷変換および電荷状態変換による高忠実度化に加え、スピン励起状態の準安定化による更なる読み出し精度向上手法を発案し、その実証実験に成功した。さらにInAs自己形成量子ドットを用いて並列2重単一電子トランジスタを作製し、自己形成量子ドットでの単一電荷検出に世界で初めて成功した。

自由記述の分野

半導体電子物性

研究成果の学術的意義や社会的意義

通信に適した光子量子ビットとの親和性の高いIII-V族量子ドットにおいて、電子スピン量子ビットの完全ベル測定を実現することは、量子ドットを量子中継器として用いた長距離量子通信の実現に重要である。本研究ではその基盤技術である多値スピン読み出しに向けて構成要素技術を確立した点に意義がある。また、スピン閉塞効果を用いたスピン読み出しの精度向上手法は、量子計算においても有用であると期待される。
また、InAs量子ドットは強いスピン軌道相互作用による高速スピン操作や、光子との高効率結合が期待されており、単一電荷検出の成功は光-スピン量子インターフェースへの進展が期待される重要な成果である。

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公開日: 2021-02-19  

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