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2019 年度 研究成果報告書

表面弾性波を用いた単一飛行電子のコヒーレント制御

研究課題

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研究課題/領域番号 18K14082
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分28020:ナノ構造物理関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

高田 真太郎  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (90805144)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード飛行量子ビット / 表面弾性波 / 量子ドット / 量子電子光学
研究成果の概要

本研究課題では、表面弾性波と呼ばれる物質表面を伝播する音波を用いて固体中の単一電子を移送し、その量子状態を制御する研究に取り組んだ。その結果、単一電子の移送効率を従来の90%程度から99%以上に向上させること、異なる単一電子源を同期させる技術の実証、単一飛行電子に対する方向性結合器操作の実証に成功した。また、理論による実験結果の詳細な解析から、表面弾性波の強度を3倍程度強化することにより、ビームスプリッタを実現できるという示唆を得た。これらの成果は、単一飛行電子に対する単発測定によって様々な量子電子光学実験を行うための重要な要素技術となる。

自由記述の分野

ナノ構造物理

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、いくつかの系で単一電子源が実現され、単一電子レベルで量子電子光学実験が行われ始めている。 その中で、本研究の表面弾性波を用いた手法は単一電子検出器も実装され、単発測定で実験が行えるという大きな特色を持つ。本研究の成果は、表面弾性波によって運ばれる単一飛行電子のコヒーレントな制御の実現に向けた重要な要素技術であり、単一飛行電子に対する単発測定によって非局所な量子もつれ状態の生成確認実験を行うなど、学術的に重要な実験に繋がるだけではなく、将来的には単一電子で動作する大規模な量子電子回路の実現に繋がり、量子情報処理の分野を通じて大きく社会に貢献していくものと考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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