生体アシストデバイスによる知覚・身体機能の支援・拡張技術は、来たる超高齢化社会における労働力不足に対する有望な技術的解決策である。AI、ロボット、 生化学分析技術の発展する現在、その機能のボトルネックは機械と生体をつなぐインターフェースにある。課題の本質は常に成長・変形する生体と、動くことの ない機械との齟齬からくる身体への侵襲性である。本計画では微小チップ上の化学分析ロボットであるMicro Total Analysis System (μ-TAS)のテクニックを応 用し、生体に寄り添う、柔らかく・動的に位置ずれを修正する生き物のような生体-機械インターフェース設計・作製のための基盤技術を構築する。具体的に は、”モノリシックプロセスによる微小ソフトロボット作製技術“を構築し、また、そこで中核となる新概念の材料“フォトパターンナブルなソフトアクチュ エータマテリアル”を開発した。特に、生体応用を目的とした自律的に動く化学センサプローブとしての応用を意識して開発を行い、積層構造による0.1 g/cmで全長の30%以上の屈曲駆動が可能な“リソグラフィーでパターンニング可能な電熱熱駆動ソフトアクチュエータフィルム”を実現した。
|