• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 研究成果報告書

全内部反射過渡回折格子装置の構築と脂質二重膜中のロドプシンのイオン輸送過程の観測

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 18K14175
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分32010:基礎物理化学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

近藤 正人  筑波大学, 数理物質系, 助教 (20611221)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード過渡回折格子法 / 分子拡散 / 脂質二重膜 / 固液界面
研究成果の概要

全内部反射プローブ方式の過渡回折格子(TG)法の適用により,脂質二重膜中でのロドプシンの構造変化やイオン輸送過程を時間分解検出することを目標に,装置構築のレベルから研究した.まず,全内部反射TG装置を立ち上げ,その試料部を改善した.次に,より単純な膜中の系として,石英プリズムと水溶液界面のリン脂質DMPC支持膜中のスチルベンを対象に全内部反射TG測定を行い,その分子拡散を調べた.その結果,膜中のスチルベンが二つの異なる拡散係数を示すことを見出した.この事実は,DMPC膜中に低粘性および高粘性の二つの環境があることを示している.膜の不均一構造を実験的に支持する結果を得た.

自由記述の分野

分子分光学

研究成果の学術的意義や社会的意義

生体膜は,光合成や物質輸送などの生化学過程の場である.膜の構造や膜中での分子の動きを観測し,明らかにすることは,現代の分子科学の重要な課題の一つである.本研究では,固体と溶液の界面に保持した脂質二重膜の系に,界面敏感な過渡回折格子法を適用するという着想に基づき,膜中での分子拡散測定を行った.この測定を通して,膜の不均一構造を実験的に支持する意義深い結果を得た.また,膜タンパク質の構造や動きを生理環境に近い膜中で観測するための方法論の基礎を構築できた.このことが,学術的に意義深い.

URL: 

公開日: 2021-02-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi