高効率で温室効果ガスを削減できるCO2電解還元反応において、電解液としてイオン液体を用いた場合に、水溶液等と比べても反応に必要な電圧が減少することがわかっている。その原因の解明に向けて本研究では、電気化学的手法と界面分光手法を組み合わせて用い、反応中のイオン液体/電極界面の直接観測を行った。イオン液体の種類を変えながら行った測定の結果、中間体である1電子還元体が、イオン液体を構成する環状有機アミドカチオンと電極との間で安定化されていることが、反応に必要な電圧の原因であることがわかった。また、イオン液体に添加した水が、分解されずにCO2還元を促進するメカニズムも、界面観測を通じて明らかになった。
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