本研究は高反応性ルイス酸-塩基会合体を有機合成において活用するための実用性および汎用性の高い発生・取扱手法の開発に取り組んできた。本研究では、N-ホスフィンイミドイル基を有するN-ヘテロ環状カルベン(PimIm)を世界に先駆けて開発し、これの反応性を調査した。導入可能なN-ホスフィンイミドイル基として、enantio-pureな置換基やアミノ酸誘導体など、従来のN-ヘテロ環状カルベンには導入が難しかった置換基の導入を達成した。またPimImを用いて、研究遂行者に独自なfrustration revivalstrategyを大きく拡張した。
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