研究課題
若手研究
近年、ウェアラブルメモリやディスポーザブルメモリなどの、新たな社会ニーズに応えるメモリデバイスの需要が高まっている。そこで注目されているのが、有機材料を用いる「有機不揮発性メモリ」である。有機材料の持つ、軽量、低環境負荷、安価で簡便なプロセス、材料の多様性などの特徴を生かした素子開発が行われている。本研究では、金属フタロシアニン分子をコアに持つ高分子材料を記録層とする有機トランジスタ(OFET)メモリ開発を行った。
高分子材料化学
有機材料を用いるフレキシブルエレクトロニクスは、今後ますます需要が高まることが予想される。特に、有機トランジスタにメモリ機能を持たせることにより、大面積ディスプレイやウェアラブル医療機器など各種デバイスの高機能化が期待されている。本研究では、高分子材料を用いて、溶液プロセスで簡便に作製できるOFETメモリ素子を開発した。有機半導体の真空蒸着プロセスを必要とせず、安価で簡便に大面積化可能なOFETメモリを作製できることから、今後、フレキシブル・ストレッチャブル有機メモリへの展開が期待できる。