液相法による全固体リチウム硫黄電池用の正極複合体実現のため、Li10GeP2S12電解質の液相合成、複合化、硫黄正極の高エネルギー密度化を検討した。懸濁液を用いた複合体の作製手法を最適化することでサイクル安定性の高い電池動作が実現し、液相法による複合化の優位性を確認した。均一溶液からの再析出は、固体質量分率、攪拌時間など様々な因子に影響を受けるが、再析出及び結晶化後のイオン導電率は合成時から大きく低下しないことが確認出来た。また、溶解拡散法を用いた硫黄-カーボンレプリカ複合体は、硫黄含有率80wt%を実現し、各種材料の粒径制御により、サイクル安定性の向上が可能であることを明らかにした。
|