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2018 年度 実施状況報告書

生体内の活性型ビタミンDを可視化する高感度なバイオセンサーの開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K14390
研究機関富山県立大学

研究代表者

真野 寛生  富山県立大学, 工学部, 研究員 (20787634)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードビタミンD受容体 / バイオセンサー / ビタミンD / スプリットルシフェラーゼ / ナノルシフェラーゼ / VDR
研究実績の概要

ビタミンDは生体内で25-ヒドロキシビタミンD3(25D3)、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(1,25D3)に順次水酸化されて、生理活性の高い物質へ変換される。1,25D3は様々な生理作用を発揮するが、胚発生、臓器形成、発達過程で1,25D3はどこに存在するのか?生体の脳や腎臓等の臓器のどの部分にどの程度存在するのか、あるいは癌やアルツハイマー病等の病変組織においては1,25D3が不足しているのか?これらは謎に包まれたままである。その理由は、生体内の1,25D3の局在部位を可視化する方法が存在しないからである。従って、生体内の1,25D3を可視化する方法が開発できれば、生体での1,25D3の局在部位や作用メカニズムを解明できる可能性が高い。
本研究は、分割型ルシフェラーゼと生物発光共鳴エネルーギー転移の技術を組み合わせ、発光と蛍光でビタミンD受容体(VDR)のリガンドである25D3や1,25D3を高感度に検出するバイオセンサーを構築するのが目的である。本バイオセンサーにより、生体内における25D3や1,25D3の可視・定量化が可能となれば、上述の問題を解決できる可能性がある。
2018年度前半は、分割型ルシフェラーゼの技術を用いて、25D3や1,25D3に応答して発光が増加するバイオセンサーの構築に注力した。2018年度後半は、遺伝子工学的手法を駆使し、発光変化量や発光強度のより大きいものへの改良を施した。最終的に、検出感度の高いバイオセンサーの構築に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

想定していた研究計画通りに進んでいる。2018年度中にBRETで用いる蛍光タンパク質の選抜・決定まで行いたかった。

今後の研究の推進方策

2019年度には現在作製しているバイオセンサーの性能をさらに向上させるために、遺伝子改変等を行い、十分な発光強度と検出感度が得られた場合、次のステップである蛍光タンパク質の選定に移行する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2018年度は遺伝子改変等に必要な物品がメインであったことと、参加予定であった学会が中止になったため、144041円の繰越額が発生した。2019年度は、発光検出に使用する高価な試薬の使用量が2018年度よりも増加することが見込まれ、学会も予定通り参加するため、最終的には、使い切ることになると想定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [産業財産権] 国際特許2018

    • 発明者名
      榊利之、真野寛生、西川美宇
    • 権利者名
      富山県立大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2018/040583
    • 外国

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公開日: 2021-01-27  

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