食品の内部構造と五感での受感などの関係は、これまで推論の域を出なかったが、人工知能を用いることで直接的に解明できることを実証した点に本研究の学術的な意義がある。これまでの工業的な食品製造では、限られたデータと経験的な知見を基に試行錯誤的に加工方法や条件を決めてきたが、これが論理的に決定できるようになることは重要である。より美味しく、かつ一層の健康の維持が可能な加工食品を開発・製造していくことはあくなき人類の欲望であるが、本研究の遂行により、食を通した人生の楽しみを失うことなく、健康の維持・改善が将来的に可能になる点に社会的な意義がある。
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