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2021 年度 実績報告書

昆虫ホルモンによる植物耐塩性機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K14441
研究機関近畿大学

研究代表者

佐古 香織  近畿大学, 農学部, 助教 (60722395)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード高塩ストレス / 昆虫ホルモン
研究実績の概要

本研究は,昆虫ホルモンによる植物耐塩性機構の解明を目指して解析を行った。
近年、植物に化合物を処理することで,植物が持つ環境ストレス応答能力を強化し,ストレス耐性を付与する手法,ケミカルプライミングに注目が集まっている。これまでに申請者は昆虫ホルモンを外生的に投与することによってシロイヌナズナの耐塩性を強化できることを発見した。遺伝学的解析から、シロイヌナズナ昆虫ホルモン合成酵素過剰発現体が耐塩性を、ノックアウト変異体が感受性を示すことを明らかにした。さらに、昆虫ホルモン処理時の発現解析から、根のバリア機構として機能するスベリンの合成が促進したことによって耐塩性が強化したことが示唆された。また、植物体内で昆虫ホルモンと結合する受容体様タンパク質を同定するために、昆虫ホルモンに対して非感受性を示す変異体を単離し、次世代シークエンサーによって候補原因遺伝子を単離した。昆虫ホルモンは哺乳類への影響が少ないことから殺虫剤成分として実用化されている。従って,本研究の推進は殺虫効果と耐塩性を兼ね備えた安全性の高い農薬開発に繋がることが期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ケミカルプライミングによる植物の環境ストレス耐性強化2022

    • 著者名/発表者名
      佐古 香織
    • 雑誌名

      化学と生物

      巻: 60 ページ: 110-112

  • [雑誌論文] Transcriptome Analysis of Arabidopsis thaliana Plants Treated with a New Compound Natolen128, Enhancing Salt Stress Tolerance2021

    • 著者名/発表者名
      Sako Kaori、Van Ha Chien、Matsui Akihiro、Tanaka Maho、Sato Ayato、Seki Motoaki
    • 雑誌名

      Plants

      巻: 10 ページ: 978~978

    • DOI

      10.3390/plants10050978

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Exogenous ethanol treatment alleviates oxidative damage of <i>Arabidopsis thaliana</i> under conditions of high-light stress2021

    • 著者名/発表者名
      Sako Kaori、Nagashima Ryutaro、Tamoi Masahiro、Seki Motoaki
    • 雑誌名

      Plant Biotechnology

      巻: 38 ページ: 339~344

    • DOI

      10.5511/plantbiotechnology.21.0715a

    • 査読あり
  • [図書] バイオスティミュラントハンドブック2022

    • 著者名/発表者名
      山内 靖雄、須藤 修、和田 哲夫、日本バイオスティミュラント協議会
    • 総ページ数
      500
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス
    • ISBN
      978-4-86043-769-5

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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