本研究では、イネのリプログラミングの遺伝子スイッチとして幹細胞化を正に制御する因子を探索するため、胚の地上部幹細胞(茎頂分裂組織)を欠失する変異体の初期胚で野生型の初期胚と比べて発現の低下した遺伝子群を同定した。その結果、転写因子をコードする24個の候補遺伝子が得られ、これらの候補遺伝子は地上部幹細胞が形成される初期胚の腹側で発現していることを確認した。これらの候補遺伝子にはシロイヌナズナ、トウモロコシ、イネにおいて幹細胞形成に関与することが知られている多数の既知の遺伝子と複数の新規遺伝子が含まれていた。
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