普通ソバの品種系統は日長応答性の違いから3つの生態型―感光性の弱い夏型・強い秋型・中間型―に区分され、生態型により栽培地域/作期が制限される。本研究では、生態型を規定する日長に応答した結実・登熟の早晩性に関わる遺伝子座の同定を目指した。夏型×中間秋型の交雑後代のQTL解析から、長日下でも結実が良好となり登熟が早くなる夏型化に関わるQTLが検出できた。また開花期と登熟期のQTLは異なる遺伝子座にも検出されたため、ソバでは日長に応答した開花早晩性と結実・登熟早晩性に異なる制御機構が存在する可能性が示された。
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