飼料用トウモロコシでは,生育期間の短い早生品種よりも晩生品種の方が収量性や耐倒伏性に優れるが,低温によって栽培期間が制限される寒地では早生品種を密植で栽培することが一般的であり,これが倒伏の一因となっている.そのため,春先の低温に強い晩生品種が育成できれば,雪解け後速やかに播種を行い,生育期間を確保することができる.しかし,温暖な気候に適したトウモロコシは,低温下で光合成能力が著しく低下するため生育が滞る.そこで本研究では,低温下でも高い光合成能力を維持するうでで必要な品種特性を明らかにするため,北海道向け品種の光合成特性の比較を通して耐冷性品種を同定し,その品種特性を明らかにした.
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