本研究は、大規模区画圃場において、作物の収量・品質に及ぼす要因を、圃場の前歴や作物の前後作との相互関係、土壌要因などの観点から明らかとし、作物の生産性向上に向けた方策を提示することを目的としている。成果として、マルチスペクトルカメラを搭載したドローンによるリモートセンシング技術と機械学習を用いることで、小麦の収量及び子実タンパク質含有率を推定するモデルを開発した。また、土壌特性値を効率的に空間補完できるサンプリング手法を確立できた。さらに、土壌特性値や過去の作業体系・土地利用が作物の収量等に及ぼす影響を評価する上で、未観測な土壌要因を考慮する統計手法として空間線形混合効果モデルを開発した。
|