ブテインはカルコンの一種でフラボノイド系色素としては珍しく鮮黄色を呈するが、生合成に関わる遺伝子は長く不明であった。本研究ではブテインを花弁に蓄積するダリア‘祝盃’とブテインを花弁に蓄積しない枝変わり‘凜華’を供試して、ブテイン生合成の決定因子であるカルコンレダクターゼ(CHR)遺伝子を探索した。塩基配列解析、遺伝子発現解析、タバコにおける遺伝子組み換え実験からアルドケトレダクターゼ13ファミリーに属するc25599_g2_i1がCHRであることが示唆された。また、ブテインの配糖化に関わる候補遺伝子の過剰発現体の作出とダリアの黄色花の濃淡の決定要因の解析を行った。
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