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2019 年度 実施状況報告書

キクとウイロイドの温室生態学

研究課題

研究課題/領域番号 18K14457
研究機関山形大学

研究代表者

鍋島 朋之  山形大学, 農学部, 助教 (10801920)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードキク / RNA / ウイロイド / キク矮化ウイロイド
研究実績の概要

本研究ではキク矮化ウイロイド(CSVd)感受性品種であるキク‘ピアト’にCSVdを接種し,その後の感染配列の変化を調査する.この中で,植物体周辺の環境要因の変化を併せて解析し,ウイロイドの変異要因を探る.本年度4月に研究者の異動があったため,栄養繁殖させたCSVdフリーのin vitro苗を輸送し,順化・低温処理後に圃場定植となった.CSVdの接種では昨年度と同様にペンチを用いた機械的接種を行ったが,本年度はCSVdの濃度上昇が遅く,短い調査期間内に経時的解析に適した植物材料を得られないと判断した.代わりに,予備的に増殖させていた,既にCSVdが高濃度に達した植物体を調査対象とすることとし,これらの植物体から夏―冬に葉を回収してRNAサンプルを得た.今後は温度勾配ゲル電気泳動システムを用いたヘテロデュープレックス解析およびRNA-seq解析によって,サンプル中のウイロイド集団の経時的変遷を明らかにしていく.また,2020年度に用いる苗をin vitroで増殖させ,配列解析用のRNAサンプルを調整し,これらを親株として圃場苗を準備した.今年度と同様の栽培条件において経時的にサンプルを得て,ウイロイド集団の変化がランダムなものなのか,一定の方向性を持つものなのかを検証したい.さらに,来年度は親株として用いるin vitro株も維持して解析対象に加える.フリー株の代わりに感染株を親株として用いることから,親株系統内でCSVd集団が均一であることを確認する必要が生じたためであるが,同時に,in vitro条件(恒温・高湿度)との比較を通して新たな知見が得られると考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

異動後の研究環境整備に想定よりも時間がかかり、植物体の準備に遅れが生じた。当初予定していたサンプル回収ができていない部分があり、来年度に回収する必要がある。

今後の研究の推進方策

当初予定していた接種法が上手く機能せず、用いる植物体を変更した。来年度は最終年度であるため、接種法を改善するよりも、本年度使用した植物体で再現性確認をし、データの厚みを増す方が重要だと考えている。単一配列からの集団形成の代わりに既存の集団の変遷を負うことになるが、新規性のあるデータであることには変わりなく、作業計画にも大きな変更は必要ないと考えている。

次年度使用額が生じた理由

使用予定であった実験体の状態が思わしくなく、他の実験体を利用する実験に計画を変更した際に必要資材が減った。翌年度は実験体の状態を整え再試を行うため、この費用に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Attempts toward breeding of Chrysanthemum plants resist to Chrysanthemum Stunt Viroid infection2020

    • 著者名/発表者名
      T.Nabeshima and M. Hosokawa
    • 学会等名
      International Conference on Food and Applied Bioscience, 6-7 February 2020, Chaing Mai, Thailand
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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