研究実績の概要 |
連鎖解析に用いるマーカー遺伝子型として、C.anguriaのPI320052とPI364475のF2分離集団99系統を用いたRAD-seqにより得られたリードからStacksver2.5を用いて得られたSNPの遺伝子型およびSSRマーカーの遺伝子型を用いた。表現型としてF3世代の栽培を行い、つる割病レース1,2y抵抗性表現型の推定を試みた。しかしながら、これらにより得られた株数が限定的であったこともあり、SNPおよびSSRマーカー遺伝子型を基にしたJoinmapver4.1による連鎖解析において、密度および精度の向上を図ることができていない。 メロンとの交雑親和性のある遺伝資源として当初予定していたC.anguriaに加え、C.zambianusはメロンとの種間交配においては花粉管の伸長阻害が小さく、また胚崩壊の時期も遅いと考えられることなどから、交配親として有望として論文発表を行った。最終年度にはC.zambianusとメロンとの種間交配での生存胚珠割合を調査し、C.zambianus×メロンではDAP28でも29%と生存している胚珠があった.C.anguriaについてはメロンとの交配時に果実加温を行うことで胚発達を促進できることを確認し、こちらについても論文発表を行った。今回、交雑親和性の観点から有望と考えられたC.zambianusについてメロンつる割病レース1,2y抵抗性の評価を行い、7系統中2系統については高度抵抗性を有することが示唆された。 胚珠の緑化は他の野生種ではほとんど報告されておらず,メロンとの雑種作出が期待できる.つる割病抵抗性調査ではレースごとに抵抗性を有する系統が違っていた.PI 505597とPI 505609はレース1,2yに抵抗性を有していた.このことからC.zambianusはメロンつる割病に対する抵抗性導入の観点からも期待ができる.
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