本研究では、培養系が確立されていない植物病原細菌ファイトプラズマを植物ごと培地上で培養する「試験管内培養系」を用いることで薬剤スクリーニングを実施した。様々な作用機序を有する薬剤から、ファイトプラズマの蓄積量を減少させる複数の薬剤を見出した。同じ系統の薬剤であっても誘導体ごとに効果が大きく異なることも明らかにした。また、薬剤を継続的に処理することにより、ファイトプラズマの完全な除去(ファイトプラズマフリー化)も可能であった。さらに、各種薬剤の標的となる遺伝子領域について配列情報から感受性/耐性をある程度推定可能であることを明らかにした。
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