• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

追加的情報に対するリスク認知プロセスの解明とリスクコミュニケーション手法の効率化

研究課題

研究課題/領域番号 18K14527
研究機関千葉大学

研究代表者

石田 貴士  千葉大学, 大学院園芸学研究科, 助教 (30623467)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード食品の安全・安心 / ヒューリスティックス / 認知的不協和 / リスク認知 / リスクコミュニケーション
研究実績の概要

本課題では、食品の安全性リスクについての効果的なリスクコミュニケーションの方法を構築するために、消費者のリスク認知プロセスを解明するとともに、消費者が新しい情報に対しどのようにリスク認知を更新するかを検証することを目指す。そのために、初年度は、リスク認知やヒューリスティックスに関する文献をサーベイするとともに、最終年度の会場実験のための予備調査として、食品の安全性リスクに対する不安形成にヒューリスティックスや認知メカニズムがどのような影響を与えているかを分析するためのアンケート調査を(株)インテージのモニターに対し実施した。消費者の食品の安全性リスクに対する不安は、科学者が考えるように確率とハザードの関数として表されるような単純なものではなく、複雑な構造をしていることが先行研究でも指摘されていることから、アンケート調査では、食品の安全性リスクに対する不安を分類するために、様々な食品の安全性リスクに対する不安の程度を尋ねた。さらに、ヒューリスティックスや認知パターンの影響の受けやすさを測るために、それらを測るクイズを出した。アンケート調査により得られたデータをもとに、食品の安全性についての様々なリスク要因に対する不安を因子分析により不安のタイプを分解し、リスク認知のパターンやヒューリスティックスなどによってそれぞれのタイプの不安形成にどのような影響を与えるかを分析した。分析結果は、2019年度のフードシステム学会で報告予定であり、現在報告のための準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度は、当初の計画どおり、先行研究のサーベイと予備調査としてのアンケート調査を実施した。アンケート調査により入手したデータを統計的に分析し、リスクコミュニケーションに対するインプリケーションを得ることができた。現在は、この分析結果を2019年度のフードシステム学会で報告をするための準備をしている段階である。

今後の研究の推進方策

2019年度は、初年度に実施したアンケート結果をまとめ、学会報告を行うとともに、英文にしてインターナショナルジャーナルへの投稿の準備を行う。また、これまでの分析結果を踏まえて、2020年度の会場実験の枠組みについて検討を行う。
2020年度は、効果的なリスクコミュニケーションの方法を構築するために、リスクコミュニケーションによって追加的に与えられたリスク情報が、リスクコミュニケーション前のリスク認知をどのように更新するのかを明らかにするために会場実験を実施する。そこで得られたデータは統計的に分析し、論文としてまとめる準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

初年度でPC等物品を調達する予定であったが、アンケート調査の費用が大きくなったため、物品の調達を2019年度に見送ることとした。

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi