研究課題/領域番号 |
18K14537
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41020:農業社会構造関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
則藤 孝志 福島大学, 食農学類, 准教授 (80739368)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 原子力災害 / 地域産業クラスター / 産地形成 / フードシステム / 中規模流通 / 地域づくり / 地域経営 / 福島県 |
研究成果の概要 |
本研究では、東日本大震災と原子力災害からの復興をめざす福島県を対象として、農業復興と産地形成のあり方について、地域産業クラスターの視点から検討した。まず、東日本大震災から10年が経過した原子力被災地域の現状と課題について広域的視点から論じた。次に、市町村レベルの動きに焦点を当て、営農再開と水田農業の動向を押さえつつ、新たな品目の導入と普及の動きを明らかにした。さらに、福島県の各地で始動しているワインのプロジェクトに着目し、産地形成の現状と地域産業クラスターの形成に向けた課題を明らかにした。
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自由記述の分野 |
農業経済学 フードシステム論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原子力被災地域における農業復興の課題に対して、産地形成および地域産業クラスターの視点から接近したところに本研究の独自性がある。生産者組織と支援体制の再構築、食と農に関わる多様な主体の連携、産地のマネジメント(地域経営)など、本研究において検討した諸課題は、「次の10年」を歩み始めた原子力被災地域の農業復興の展開に資するものであると考えられる。また本研究において得られた知見は、原子力災害復興の議論にとどまらず、全国各地で試みられている内発的かつ持続的な農業・農村の取り組みに示唆を与え、また学術理論としての産地論の発展にも寄与するものと考えられる。
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