研究課題/領域番号 |
18K14538
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
藤本 穣彦 明治大学, 政治経済学部, 専任准教授 (90555575)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 農村計画 / 資源計画 / 自然再生 / 持続可能な発展 / 環境ビジネス / 最も美しい村 |
研究実績の概要 |
「最も美しい村」の農村社会開発手法について、発祥であるフランスの農村資源計画評価の指標構成とその形成プロセス、評価方法、そしてそれらを応用した農村マネジメントの手法について、現地調査、インタビューをもとに解明した。その方法が移植された「日本で最も美しい村連合」についても、連合結成期からの創設者の言説分析を行い、評価指標形成のプロセスと基本的考え方を解明した。これらの農村資源計画評価の比較研究の土台となる研究成果を出すことができた。 またこの研究の過程で、ドイツ(東ドイツザクセン州)やベトナム(メコンデルタ)など、「最も美しい村」のコンセプトや農村社会開発手法に共感する地域で、主体形成が行われ、フランスの評価指標に基づきつつ、それぞれ独自の発展をとげつつあることを看取し、日仏比較の応用で捉えられるのか、また別の研究アプローチが必要なのか、考えているところである。 最終年度にむけて、コロナ禍の制約はあるが、これまで収集した研究資料を改めて点検し、日仏比較についての研究成果を取りまとめるとともに、新たな地域での移植・展開可能性についても検討したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の制約を受け、海外・国内共にフィールドワークを行うことができなかったが、その分、これまで収集した資料・データの編集・分析に研究リソースを割くことができ、研究論文も執筆することができた。まだ未分析のものがあり、研究論文の執筆構想に活かしながら、最終年度の研究取りまとめを進めていきたい。コロナの状況次第ではあるが、国内フィールドワークは実行できればと考え、準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、「最も美しい村」の農村資源評価手法の日仏比較についての研究論文の投稿を目指す。これまでに基礎的な調査を終えており、日本国内でのフィールドワークによる検証をいくつか行うことができれば執筆できると考えている。ドイツ、ベトナムなど、新たな関心が寄せられた人々、地域ともネットワーキングが進んでおり、海外フィールドワークなどの可能性が得られればこれら新たな対象地域へも研究の射程を拡げ、本日仏比較研究の有効性と課題を検証したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
Covid-19により海外フィールドワークの研究計画が延期になり、研究の再構成が求められたため。
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