昨今、農業を含む全産業において労働力需要の逼迫が進んでいる。雇用の逼迫化と共に農業雇用労働力の地域的需給調整システムが構築されるようになったが、いずれの対応も不足・対策・給源の消失(不足)を周期的に繰り返してきた。この要因は農業雇用労働力の給源となる層がその時代の特殊事情により一時的に形成されてきた層であり、農業はその層から供給を受ける一方で、再生産可能な水準の賃金を支払うことが出来ない構造的問題を抱えていたためだと考えられる。このため、より多様な給源から多様な形で農業に関わる対象を増やす必要があり、その対象として大学生による有償援農ボランティアに注目し、その特性と参加促進条件を明らかにした。
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