研究課題/領域番号 |
18K14556
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
長尾 悠人 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 技術員(定常) (60622545)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | コンプトンカメラ / ポジトロンイメージング |
研究実績の概要 |
植物体内の様々な物質動態を同時に可視化することを目的として、複数の放射性トレーサを同時に撮像可能な新たな植物研究用ガンマ線イメージング装置「PETIS/コンプトン融合機」を開発する。ポジトロン放出核種を一度に一種類だけ撮像可能な既存の植物研究用ポジトロンイメージング技術(PETIS: positron-emitting tracer imaging system)に、次世代のガンマ線イメージング技術であるコンプトンイメージング技術(コンプトンカメラ)を融合させることによりこれを実現する。本研究ではその第一段階として小型の装置を試作し、本手法の有用性を実証する。 2018年度当初は、PETIS/コンプトン融合機シミュレータ及びデータ処理・画像再構成プロセスを開発し、シミュレーション用ワークステーションを購入してPETIS/コンプトン融合機の設計を行う計画であった。実際は、PETIS/コンプトン融合機シミュレータ及びデータ処理・画像再構成プロセスの開発が計画通りに進まず、シミュレーション用ワークステーションの購入は次年度以降に延期することとした。一方、別の科研費(課題番号:16K15351)で開発したコンプトンカメラを元に、PETIS/コンプトン融合機を製作するために必要なハードウェア及び計測用ソフトウェアについて検討した。その結果、3つ以上の検出器の内の任意の2検出器間で同時計数を取得可能とするように計測用ソフトウェアを改造する方針が固まり、それに伴い必要となるハードウェアとして、2019年度購入予定であったリストモード対応波高分析計数回路の一部(AD基板)を前倒しで購入した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度の計画からは遅れているが、2019年度の計画の一部を前倒しで実施したため、総合的に見ておおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きPETIS/コンプトン融合機シミュレータ及びデータ処理・画像再構成プロセスの開発を進め、それと並行して計測用ソフトウェアの改造を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究打合せ等のため使用予定であった旅費を結果的に使用せずに済んだため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は旅費等に活用する。
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