量的遺伝学的手法にもとづくマウスの酸素消費量(OC)における核ゲノム遺伝およびミトコンドリア遺伝の影響度の調査および次世代シーケンサーを用いたOC関連遺伝子の探索を行った。ミトコンドリア遺伝効果の寄与率は非常に低い一方、直接遺伝率は中程度と推定され、OCに関与する遺伝的要因は主に核ゲノム上に存在すると推察された。次に、pool-seq法を用いて系統間のアリル頻度の違いから核ゲノム上に存在するOC関連候補遺伝子の抽出を試みた。抽出された遺伝子の中には、電子伝達系に関連する遺伝子が複数存在し、偽陽性に留意の必要性はあるものの、本研究で検出された遺伝子群はOCとの関連性が高いことが示唆された。
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