有袋類であるハイイロジネズミオポッサム(以下、オポッサム)は、従来のモデル動物にはみられないユニークな特徴を有する。本研究において、オポッサムの生体内における遺伝子機能解析を可能とする遺伝子改変オポッサムの作出を目的とした生殖工学技術開発を実施した。結果、ホルモン投与による発情の誘導、受精卵の採取、偽妊娠オポッサムの作製、受精卵移植など、遺伝子改変オポッサム作製に必要な、一連の生殖工学技術開発に成功すると共に、CRISPR/Cas9システムによるオポッサム受精卵へのマイクロインジェクションにより、Tyrosinase 遺伝子をノックアウトした遺伝子改変オポッサムの作出にも成功した。
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