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2022 年度 実績報告書

本態性高血圧発症への頚動脈小体由来ノルアドレナリンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 18K14619
研究機関防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛

研究代表者

加藤 弘毅  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 動物実験施設, 助教 (30771026)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード高血圧症 / 食塩感受性高血圧 / Dahlラット / 頚動脈小体 / カテコールアミン / 免疫組織化学
研究実績の概要

令和4年度は、令和3年度に実施した食塩感受性高血圧ラット(DSSラット)を用いた研究を継続した。令和3年度はDSSラットについては高食塩食給餌群(DSS-HSD群)と通常食給餌群(DSS-ND群)を設定し、対照動物であるDahl salt-resistantラット(DSRラット)については通常食給餌群(DSR-ND群)のみを設定していたが、餌の影響を調べるため、令和4年度はDSRラットについて新たにDSR-HSD群を設定した。
平均血圧はDSS-HSD群のみが週齢とともに有意に増加した(p<0.05)。一方、各群の頚動脈小体における免疫組織学的解析では、DSRラットに比べDSSラットで化学受容細胞におけるチロシン水酸化酵素(カテコールアミン合成の律速酵素)及びドーパミンβ-水酸化酵素(ノルアドレナリン合成酵素)の免疫反応性が有意に減弱していた(p<0.05)。以上の結果から、高血圧状態とは無関係に、DSSラットの化学受容細胞ではカテコールアミン合成酵素の発現が低下していることが明らかとなった。高血圧自然発症ラットの化学受容細胞ではドーパミンβ-水酸化酵素が高発現していることを考慮すると、食塩感受性高血圧症と本態性高血圧症では、頚動脈小体のカテコールアミン発現に差異があることを意味している。すなわち、高血圧の種類によって頚動脈小体由来カテコールアミンの役割が異なることが示唆される。以上の結果は、第70回日本実験動物学会総会において研究発表を行う予定である。
補助事業期間全体では、上記の研究成果の他に、正常血圧ラットを用いて、頚動脈小体における小胞モノアミントランスポーターの局在や低酸素に対する呼吸循環応答の変化を報告した。正常血圧動物で得られた知見を高血圧モデルに展開することで、頚動脈小体由来ノルアドレナリンの高血圧症発症に対する役割について理解がより深まると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Dahl食塩感受性高血圧ラットの頚動脈小体におけるカテコールアミン合成酵素の低発現2023

    • 著者名/発表者名
      加藤弘毅、冨宿誠吾
    • 学会等名
      第70回日本実験動物学会総会

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公開日: 2023-12-25  

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