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2019 年度 実績報告書

PML bodyによる新規雄性遺伝子群の転写制御メカニズムと生物学的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K14632
研究機関大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究

研究代表者

栗原 美寿々  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 特別研究員 (40763074)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードPML body / 遺伝子転写制御 / エピジェネティクス
研究実績の概要

核内構造体の1つであるPML bodyは核内に局在する球状の構造体で、細胞のガン化やアポトーシスなどに関与することが示唆されている。また、その構成因子には多くのクロマチン関連因子が含まれていることから、遺伝子転写制御の場としても働くと考えられている。しかし、PML bodyが具体的にどういった遺伝子をどのように制御しているのかはほとんど明らかにされていない。本研究はPML bodyの近傍微小空間を生きた細胞内で特異的にラベルし、そこに含まれるクロマチンを分離精製するための新規技術「ALaP(APEX mediated Chromatin Labeling and Purification)法」を開発し、PML bodyの転写制御における役割を明らかにすることを目指した。
その結果、我々はPML bodyと相互作用するクロマチン領域をゲノムワイドに同定することに成功した。さらに、相互作用するクロマチン領域を解析した結果、PML bodyがY染色体上のクラスター化した遺伝子群の転写をまとめて制御することを見出した。PML bodyによる遺伝子転写制御の分子メカニズムを詳細に解析したところ、PML bodyがY染色体領域と相互作用することで、遺伝子の転写抑制に関わるDNMT3AをY染色体上の遺伝子領域から排除し、遺伝子群の転写を維持していることが明らになった。これらの結果に基づいた論文はMolecular cellへ掲載が決定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Genomic Profiling by ALaP-Seq Reveals Transcriptional Regulation by PML Bodies through DNMT3A Exclusion2020

    • 著者名/発表者名
      Kurihara Misuzu、Kato Kagayaki、Sanbo Chiaki、Shigenobu Shuji、Ohkawa Yasuyuki、Fuchigami Takeshi、Miyanari Yusuke
    • 雑誌名

      Molecular Cell

      巻: 78 ページ: 493~505.e8

    • DOI

      doi.org/10.1016/j.molcel.2020.04.004

    • 査読あり
  • [学会発表] Uncovering the role of PML bodies in gene expression by ALaP2019

    • 著者名/発表者名
      栗原 美寿々
    • 学会等名
      日本エピジェネティクス研究会
  • [学会発表] PML body による転写制御 メカニズムの解析2019

    • 著者名/発表者名
      栗原 美寿々
    • 学会等名
      第37 回染色体ワークショップ・第18 回核ダイナミクス研究会

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公開日: 2021-01-27  

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