本研究では植物の病原菌へのまだ知られていない抵抗方法の解明を目的として研究を実施した。寄生性病原菌に対する重要な抵抗手段である自発的細胞死が炭素/窒素バランス(C/N)が高いほど生じやすいことを示唆する結果を得た。また、腐敗性病原菌に対してはその逆にC/Nが低いほど抵抗性が高いことを示唆する結果を得た。また、リボソーム生合成因子に着目した解析から、C応答とリボソームストレス応答との強い関係を支持する結果を得た。本研究によって、植物のC/Nが病害応答における重要な要因であることを示唆するとともに、リボソームストレス応答がC応答に影響を与える要因であることを示した。
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