サンゴの石灰化関連遺伝子に対するアンチセンスモルフォリノオリゴ(MO)をAcropora tenuis受精卵に顕微注入し、MO注入胚をポリプへと変態させてカルシウム骨格イメージングによって観察したが、石灰化に異常は見られなかった。一方、水温やpHを調整して、受精卵からの初期発生や幼生からの変態・石灰化に対する影響を検討したところ、サンゴ胚は低温(21℃以下)には弱い一方、高温(31℃)や低pHには耐久性があり、正常に発生して骨格を形成した。さらに幼生からポリプへの変態後の時間経過に応じたトランスクリプトーム解析を行った結果、既知の遺伝子と同様に発現変動する石灰化関連遺伝子を同定した。
|