本研究では被食者(大腸菌もしくはPseudomonas fluorescens)、捕食者(Bdellovibrio bacteriovorus)、超捕食者(B. bacteriovorus感染性ウイルス)の3種を用いた二者および三者混合連続培養による進化実験系を材料として、被食‐捕食関係が連鎖したときに生ずる生態・進化現象を実験的に解析した。各種進化株・集団の生理学的・遺伝学的解析結果から、捕食者の多様化と被食者の対抗進化、さらには超捕食者による捕食者の進化制約といった様々な進化現象を実験室環境において見出すことができた他、集団ゲノム解析によってそれらの現象の分子基盤の一端を明らかにした。
|