研究課題/領域番号 |
18K14769
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 東北大学 (2019) 基礎生物学研究所 (2018) |
研究代表者 |
安齋 賢 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (20779467)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | メダカ / 性的二型 / 婚姻色 / 性選択 / 配偶者選択 / ゲノム編集 / アンドロゲン |
研究成果の概要 |
性的二型の多様化に関わる進化・遺伝メカニズムを解明するため、インドネシア・スラウェシ島のメダカ科固有種のウォウォールメダカが示す雄の婚姻色(胸鰭の赤色)をモデルに研究を行った。QTL解析とRNA-seq解析から同定した常染色体上の候補遺伝子について、CRISPR/Casシステムを用いて変異体を作出し、赤色の発現に必須であることを示した。またアンドロゲン投与実験から、アンドロゲンシグナルが発現の性差の形成に重要であることを示した。さらに、変異体を用いた配偶行動実験と捕食実験から、赤色の欠失が配偶者選好性を低下させ、捕食者を誘引することが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
進化遺伝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、婚姻色の原因遺伝子を同定し、ゲノム編集技術を適用することで、その適応的な意義を実験的に実証することに成功した。性選択を介した性的二型の多様化は、進化生物学における最も重要な問題の1つとして、数多くの理論や学説が形成されてきた。本研究は、今後これらの理論・学説を検証し、生物の多様化機構を理解していく上で、ゲノム編集技術を用いた原因遺伝子の機能解析が重要なアプローチの1つであることを示す上で重要な成果である。
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