本研究では、動物における追跡行動の進化の理解を目指し、追跡能力に優れた捕食動物においてしばしばみられる「Parallel Navigation(PN)」という移動規則の有効性を検証した。トンボやコウモリを捕食動物に用いた実験で、PNの有効性の実態を確認するとともに、PNを上回る優れた追跡運動やPNとセンシングを協調させた捕食戦略の構成に関して示唆を得た。この他、PNとは異なる移動戦術の分析を行い、相手の逃避開始を待ってから追いかけ始める戦術の有効性を示した。また、追跡運動の詳細な機能検証に向けた実験系開発を行った。
|