吸血動物として有名なチスイビル類やヤマビル類に至る過程において,「陸上進出」と「捕食性への進化」が重要な進化的イベントであると考えられている.クガビル類は,この「陸上進出」と「捕食性への進化」を果たした祖先の形質状態を残す分類群と見なされている.当該分類群において,消化管から交接を補助する器官が作られていることが明らかになり,さらに,卵胞がチスイビル類やヤマビル類と同様の形質状態を有する事も判明したた.これら成果によってヒル類における「陸上進出」とその後の多様化の歴史を解明するために重要な知見を得ることが出来た.
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