研究課題/領域番号 |
18K14809
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研究機関 | 北海道文教大学 |
研究代表者 |
高田 雄一 北海道文教大学, 人間科学部, 講師 (20457732)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 立位バランス / インソール / 足部環境 / 足底感覚閾値 |
研究実績の概要 |
本研究では、足底感覚刺激と刺激部位の違いが高齢者の立位バランス能力に与える影響について、立位時の重心動揺計測と姿勢、筋活動から明らかにすることを目的としている。本年度は(1)足底感覚閾値計測の信頼性(2)足部環境と立位バランスの関係(3)インソールと足部形状の関係について計測を実施した。 これまでに、加齢、疾患による感覚異常のない若年健常者を対象に足底感覚閾値を測定して、測定方法の信頼性を検討して、足底部位間の感覚閾値の違いについて検討した。健常成人50名(男性30名女性20名)を対象に、モノフィラメント圧痛覚計と二点識別覚による感覚検査を実施して、検者内信頼性、検者間信頼性について明らかにしている。足底部位間の感覚閾値の違いについては解析を進めている。また、立位バランスには運動靴とハイヒールのような靴の種類、靴の中に挿入して使用するインソールなどの足部環境、平地や斜面のような床面環境が影響することが考えられるため、足部環境や床面環境の違いが立位バランスに与える影響について検討した。計測した結果、ハイヒール装着時は靴装着時よりも有意に立位バランスを悪化させること、斜面上の立位は平地に比べ有意に立位バランスを悪化させることが明らかとなったため論文として報告を行う準備を進めている。インソールと足部形状の関係については、未固定凍結標本を用いてインソール挿入が足部形状の維持に貢献していることを明らかにして報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実施初年度である2018年に、北海道胆振東部地震に見舞われ、被験者募集と研究準備が大幅に遅れたこと、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、若年者、高齢者問わず、人を対象とする研究を進められる目途が立っていない。若年健常者に関するデータのうち足底感覚閾値測定と立位時の重心動揺計測は昨年実施済みであるため、そこから明らかになった知見については論文として発表の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
いつ研究の再開ができるか目途が立っていないが、これまでに収集した若年健常者のデータ については、得られたデータを早急に解析し、論文投稿等の情報発信を行う。若年健常者に対して行った知見をもとに、次は高齢者について検討を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
震災の影響と測定機器の選定に時間を要したため
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