研究課題
若手研究
脳内免疫細胞であるミクログリアは、複雑に分岐した突起を活発に動かし、周辺環境に接触しながら脳細胞の活動状態を監視・調節している。ミクログリアは様々な物理的環境変化に常に曝されているが、ミクログリアの物理刺激受容機構やその機能はわかっていない。そこで本研究ではミクログリアの活動パターンを視覚化することによって明らかにし、機械受容体を介した活動の様子を捉えた。さらに機械受容体を欠損させた個体動物を作成し、形態・動態の変容を捉えた。
神経生理学
本研究では細胞の活動指標であるCa濃度の変化を可視化することによって、ミクログリアの活動様式を明らかにした。さらにこれを用いることで、ミクログリアが物理的刺激や機械受容体を介してどのように応答しているかを明らかにした。今後同受容体の機能制御によって、ミクログリアの活動変化やそれを介した生体機能への影響を見出し、ミクログリアの力学知覚とそれを介した生理機能を明らかにすることができれば、未知の生理機能の発見や物理信号を治療標的とした新たな治療戦略の構築へと結びつく可能性がある。