研究課題/領域番号 |
18K14827
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
米田 泰輔 生理学研究所, 基盤神経科学研究領域, 特任助教 (40709218)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 大脳皮質 / カラム / マイクロカラム / 機能形成 / 視覚野 / 5層 / 6層 / 発達 |
研究実績の概要 |
マイクロカラムの機能相関が臨界期に形成されるかを明らかにし、その機能形成のダイナミクスを解明するために、本年度は感受性期マウス5層からの繰り返しイメージングに取り組んだ。方法論の最適化によって、5層の皮質下投射細胞と皮質投射細胞とを4週齢から6週齢まで繰り返し機能計測を行うことに成功し、実験データの取得を行った。 またマイクロカラムが5層以外にあるかを検証するためにマウス6層で解析を行い、6層の神経細胞は5層と同様に微小なカラム状の配置をとることが明らかになった。細胞タイプを限局した解析により、特定の細胞タイプがより強くマイクロカラム様の配置を取ることが示された。6層のマイクロカラム構造は、眼優位カラムや方位選択性カラムなどのマクロなカラム構造をもつネコにおいても観察された。次に6層マイクロカラムの機能解析を行い、縦に並んだ6層細胞は機能相関を示すことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
5層マイクロカラムの機能形成ダイナミクスの検証に加え、6層にも細胞タイプ特異的なマイクロカラムがあることを示唆する結果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
得られたデータを解析し、5層マイクロカラムの機能形成ダイナミクスを明らかにする。またマクロカラム構造を標識したネコ脳を用いて、6層の細胞タイプ特異的なマイクロカラムと、マクロカラム、あるいは細胞タイプに依存しないミニカラム構造との関連性を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
前所属期間より当初購入を予定していた実験器具を譲り受けた。そのため予定費用の一部が節約でき次年度使用が生じた。次年度使用額は繰り返しイメージング用のマウスと試薬の購入に使用する。
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