研究課題
若手研究
これまでに我々は大脳皮質5層の特定の神経細胞が微小なカラム状構造(マイクロカラム)を形成し、マイクロカラムは機能相関を示すことを報告した。しかしながら機能相関の形成機構は不明である。本研究では生後4週齢マウスの一次視覚野において、2光子カルシウムイメージングを行い、マイクロカラムを構成する神経細胞が多様な視覚応答選択性を示すことを見出した。これらの結果はマイクロカラムの機能相関が発達に伴って形成されることを示唆する。
神経科学
生後初期のマウスにおける大脳皮質の特異的な神経回路の形成機構には不明な点が多い。本研究によって一次視覚野における細胞タイプ特異的な機能構造の形成機構の一端が明らかになった。マイクロカラムはマウス大脳皮質の運動野、体性感覚野、視覚野と複数の領野にあり、ヒトにおいても報告されている。本研究結果を基にして、大脳皮質共通の回路形成機構が解明されることが期待される。