• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

歪みを内包する化合物を用いる光活性化型反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K14864
研究機関金沢大学

研究代表者

三代 憲司  金沢大学, 新学術創成研究機構, 助教 (60776079)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワード光化学 / シクロプロペノン
研究実績の概要

本研究では生体分子の化学修飾への応用を志向した新規光反応基の開発を行った。
代表者は2018年度までにアミノシクロプロペノンの光照射により高反応性のイナミンを発生させ、脱水縮合反応、及びケトン形成を行う新規反応の開発に成功した。それらの経験に基づき、シクロプロペノン構造、反応条件の検討によって、より有用な光反応の開発に取り組んだ。
シクロプロペノンからアルキンを発生させる反応は、これまで紫外光を用いる条件が中心であり、紫外光に弱い基質の共存が困難であるという欠点があった。代表者は可視光を吸収する適切な光触媒を探索し、より穏和な可視光条件でシクロプロペノンからアルキンを発生させることに成功し、更に、系中で発生させたアルキンを用いて化学反応を行うことに成功した。本反応を利用することで、従来の紫外光を用いる条件では分解してしまう基質の共存下でも、望まない分解反応を起こさず選択的にシクロプロペノンから高反応性アルキンを生成することに成功した。
本成果は国際誌Organic Letters 2019, 21, 4101-4105.にて論文発表を行った。本成果に関して国際学会ICPAC2019にて招待講演を行い、月刊機能材料2020年4月号に寄稿記事執筆を行った。
以上の成果は新規光化学反応の開発という観点から有機化学分野の発展に貢献すると共に、生体分子の化学修飾等への応用へも期待できるものであり、今後もこれらの成果をより発展させていく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Phototriggered Active Alkyne Generation from Cyclopropenones with Visible Light-Responsive Photocatalysts2019

    • 著者名/発表者名
      Mishiro Kenji、Kimura Takeshi、Furuyama Taniyuki、Kunishima Munetaka
    • 雑誌名

      Organic Letters

      巻: 21 ページ: 4101~4105

    • DOI

      10.1021/acs.orglett.9b01280

    • 査読あり
  • [学会発表] Phototriggered Active Alkyne Generation with a Visible Light-Responsive Photocatalyst2019

    • 著者名/発表者名
      K. Mishiro*, T. Kimura, T. Furuyama, M. Kunishima
    • 学会等名
      International Congress on Pure & Applied Chemistry (ICPAC) YANGON, Yangon, Myammer
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 月刊機能材料2020年4月号2020

    • 著者名/発表者名
      三代憲司、 古山渓行、 国嶋崇隆
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      CMC出版
    • ISBN
      0286-4835
  • [備考] 光触媒を利用した可視光による高反応性アルキンの生成

    • URL

      https://www.kanazawa-u.ac.jp/rd/71721

  • [備考] Kanazawa University Research News

    • URL

      https://www.kanazawa-u.ac.jp/latest-research/70313

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi