研究課題/領域番号 |
18K14874
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
太田 庸介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40806022)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 抗がん剤 / 副作用 / プロドラッグ / LSD1 |
研究実績の概要 |
最近、我々は多くのがん細胞で高発現するリシン特異的脱メチル化酵素 (LSD1) とその阻害薬trans-2-phenylcyclopropylamine (PCPA) を利用した新規プロドラッグPCPA-drug conjugate (PDC) を考案した。PDCはLSD1を高発現するがん細胞においては、LSD1阻害に伴い薬物を放出する。一方で、LSD1をほとんど発現しない正常細胞においては薬物を放出しないことが期待される。これまでに、我々はPDCの一例として乳がん治療薬tamoxifenの活性代謝物を含むPDCを設計・合成し、PDCの概念実証研究を行った。 平成30年度は、これまでに我々が得ていた知見を基に、LSD1により活性化される新規プロドラッグの創製研究を行った。その結果、LSD1阻害に伴い、抗がん剤である5-FUを放出する新規プロドラッグを創製することに成功した。 今後、他の毒性の高い抗がん剤について、新規プロドラッグ体を設計、合成し、生物活性評価を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、LSD1阻害に伴い、抗がん剤である5-FUを放出する新規プロドラッグを見出すことに成功した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、平成30年度までに得られた成果を基に、他の毒性の高い抗がん剤の新規プロドラッグ体を設計、合成し、生物活性評価を行う。
|