近年合成素子として需要の高まっているβ2-アミノ酸をターゲットとして本研究を展開した.具体的には容易に合成可能なイソキサゾリジンー5ーオンを基質とした触媒反応の開発を行った.本研究課題を通じて,1) イサチン由来ケチミン及びベンズアルデヒド由来イミンに対する直接的触媒的不斉Mannich型反応の開発,2) ロジウム触媒を用いたアルキルナイトレン種の生成を基盤とする環状β-アミノ酸合成法の開発,という二つの成果を達成した.本研究成果で得られたβ-アミノ酸はほぼ全てが新規化合物であり,低分子医薬品・農薬等の関連分野におけるビルディングブロックとしても有用であると考える.
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