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2021 年度 実績報告書

量子化学計算とプローブ分子を用いた分子相互作用場の算出と構造活性相関への応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K14887
研究機関昭和大学

研究代表者

早川 大地  昭和大学, 薬学部, 講師 (20761141)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード分子相互作用場 / 分子モデル / 分子力場関数
研究実績の概要

本年度は、量子化学計算に基づいた、電子分布を明示的に記述する分子モデル(Distributed electron charge model: DEC model)に関する研究を実施した。本手法は、分子力場関数の一種と言える。本モデルは、ハロゲン結合や弱い水素結合などの非典型分子間相互作用も記述でき、分子相互作用場(molecular interaction field: MIF)の高速計算に応用できると期待される。本年度は、本手法を確立するために不可欠である、分子モデルの高速な構築を可能とする密度フィッティング法に基づいた方法を考案した。また、DECモデルにおいて、分子間の交換斥力項と分極項は、分子間の電子密度の重なりSの一次関数として近似するものとした。その比例定数Kは、エネルギー分割法により求めた各エネルギー項と、DECモデルにより算出されるSの間の単回帰分析によりそれぞれ求める。H2O/Br2系で実施したところ、DECモデルは、CCSD(T)/aug-cc-pVQZレベルによる相互作用エネルギーを良好に再現し、全相互作用エネルギーに対する各項からの寄与も精度よく再現した。現段階では、DECモデルを多様な分子系に適用するためには、その構築方法をさらに発展させる必要がある。しかしながら、本研究を通して、その基盤が確立された。昨年度までに確立した、量子化学計算単独で実施するMIF計算に加え、本年度考案したDECモデルも活用することで、ハロゲン結合や弱い水素結合などの非典型分子間相互作用も記述できるMIFのより高速な評価が可能となり、構造活性相関やインシリコ創薬における有効活用が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Unpolarizable molecular model describing electron distribution for treating halogen bonds2021

    • 著者名/発表者名
      Hayakawa Daichi、Watanabe Yurie、Gouda Hiroaki
    • 雑誌名

      Chemical Physics Letters

      巻: 779 ページ: 138824~138824

    • DOI

      10.1016/j.cplett.2021.138824

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 電荷分布を明示的に記述する分子モデル構築のための電子密度フィッティング法2021

    • 著者名/発表者名
      早川大地
    • 学会等名
      第49回構造活性相関シンポジウム

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公開日: 2022-12-28  

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