分子相互作用場(Molecular interaction field: MIF)は、対象とする化合物の周囲に形成される相互作用を記述する三次元的なポテンシャルマップである。MIFは定量的構造活性相関モデル構築の際の記述子に用いられるなど、インシリコ創薬における重要な概念の一つである。近年、構造ベースの薬物設計において、ハロゲン結合や弱い水素結合などの分子間相互作用(非典型相互作用)の重要性が高まっている。本研究では、量子化学計算とprobe分子を用いて、非典型相互作用を記述可能なMIF計算法を開発した。加えて、MIF計算の高速化を目指し、ハロゲン結合を評価可能な新規分子モデルを考案した。
|