トランス脂肪酸は、紫外線や抗がん剤などによるDNA損傷時に、ストレス応答性MAPキナーゼJNKを介したミトコンドリア活性酸素(ROS)産生増大によって細胞死を促進することを明らかにした。 トランス脂肪酸の種類ごとの作用の違いを評価した結果、食品製造過程で産生される「人工型」トランス脂肪酸が、反芻動物由来の「天然型」トランス脂肪酸よりもはるかに強力な毒性を有することを見いだした。 トランス脂肪酸含有高脂肪食を摂取させたマウス肝臓の病態解析を行った結果、トランス脂肪酸含有高脂肪食摂取群では、通常の高脂肪食摂取群と比較し、脂肪蓄積増加に伴って、肝臓の老化・炎症が促進することが明らかになった。
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